米国から国防費増額の圧力を受けているカナダは、月曜日に数十億ドルの追加予算を軍に投じると約束し、2030年までにNATOの目標に軍事費が近づくと述べた。ジャスティン・トルドー首相率いる自由党政権は防衛政策の最新情報で、北極圏の保護やロシアと中国からの安全保障上の課題への対応には、カナダ政府が防衛を強化する必要があると述べた。「我々は、過去1世紀の大半にわたり世界中の人々が繁栄することを可能にしたルールに基づく秩序を維持し、守るために、再び取り組みを強化している」とトルドー首相は記者会見で述べた。カナダの軍事費は2030年までに国内総生産の1.76%に達する予定で、NATOが加盟国に設定した2%の目標には及ばないものの、現在の1.4%からは増加している。当局者は記者団に対し、2%の目標達成の期限は設定されていないと語った。支出計画がどの程度実行されるかも不明だ。世論調査では、自由党は2025年10月下旬までに実施される選挙を前に野党・保守党に大きく遅れをとっている。長年カナダに国防費増額を圧力をかけてきた米国は、この更新を歓迎した。「この政策は、NATOへのコミットメントを果たすというカナダの誓約に対する相当な頭金を明示しているようだ。我々はまた、追加投資があるとの確約を受けており、勇気づけられている」と、駐カナダ米国大使のデービッド・コーエン氏は声明で述べた。2月、コーエン氏は他の国々が防衛にもっと力を入れていると指摘し、「カナダがNATOでそのような異端者になることに関心があるとは思わない」と述べた。年間国防予算が約310億カナダドル(228億米ドル)のカナダは、今後5年間で81億カナダドル、今後20年間で合計730億カナダドルの追加支出を目指している。カナダは、面積では世界第2位の国ですが、人口はわずか4,000万人で、陸地と水域を合わせて440万平方キロメートル(170万平方マイル)に及ぶ広大な北極圏の監視にも大きな役割を果たしています。